ウェディングベールをクリーニングするときのポイント
2021/09/13 豆知識
結婚式も無事終わり、購入したドレスをきちんと保管するためにクリーニングに出しますが、ベールのみはクリーニングが必要か迷ってしまいます。
ドレスはレンタルでベールは借り物だったり、ドレスは譲ってベールだけは記念に取って置いたりなど、付属品のみはクリーニングが可能なのか考えてしまいます。
そこで今回はウェディングベールのクリーニングのポイントや保管方法についてご紹介していきます。
ウェディングベールってみんなクリーニングする?
実際にウェディングドレスを扱うクリーニング店では、単品でクリーニングを利用する方は少ないものの、しっかりとベールもクリーニングに出す方は多いようです。
お店によっては積極的な案内はなくても、ウェディングベールやグローブなどの小物単体だけのクリーニングを実施している場合もあります。
小物単品のクリーニングを積極的に受け入れていないので、ベールだけでクリーニングというのは少ないそうです。
しかし、ドレスとセットでベールもクリーニングされる方は多く、みんなしっかりクリーニングしていることが分かります。
ウェディングベールだけのクリーニングは可能?
ウェディングドレスのクリーニングに対応しているクリーニング店であれば、積極案内はしていなくても対応してくれるお店がほとんどです。
使われている素材はドレス同様にデリケートなものなので、ドレスのクリーニングをしていないお店ではベールが傷んでしまう可能性があります。
必ずドレスのクリーニングを取り扱っているお店に行きましょう。
ウェディングベール単品でのクリーニングの場合、ドレスとセットの料金とは異なることが多いです。
更に長さ、スパンコールやレースのデザイン、素材によって料金が変動します。
単品でのクリーニングを受け入れている場合ですと、ホームページに記載してくれていることがほとんどですが、実際に見ても解らないという場合はお問い合わせフォームや電話などで確認しましょう。
ドレス同様、ベールも繊細な素材です。使用後はすぐにクリーニングに出さないとシミやカビの原因になってしまいます。
単品の価格が書いていないから、受け入れてもらえるかどうかわからないからと後回しにせずに、しっかりとクリーニング店に確認するようにしましょう。
また、お店によってはベール単品で、10年お手入れ不要の保管可能な、長期保存パックをしてくれるお店もありますので、確認してみましょう。
クリーニング店のウェディングベールのクリーニング方法
つづいてはクリーニング屋さんに聞いてみた、ウェディングベールのクリーニング方法です。
クリーニング方法はウェディングドレスとベースは同じで、入荷後に丁寧に検品をしてシミ抜きや水洗いを実施していきます。
入荷・検品
ドレス同様、ベールも入荷するとクリーニング前の段階で傷・穴・ほつれ・破れなどがないかを確認します。
この時にどんな汚れがあって、どんな洗浄が必要なのかも一緒に確認をします。
ベールの場合はレース、ライトストーンや素材その状態を確認して、それにあわせて洗浄をすすめていきます。
前処理・染み抜き
最初におこなうのがこの前処理のシミ抜き作業です。
検品の時に入念にチェックしておいた汚れやシミを丁寧に落としていきます。
ベールの生地も大変デリケートですので、ここの作業は熟練の技術を習得しているプロが手作業で丁寧に対応します。
生地を傷めないように、天然成分から作られた染み抜き剤を使って目立つ汚れを落としたり、職人がブラシをつかって汚れを落としていきます。
水洗い洗浄・洗濯のり付け
事前のシミ抜き、汚れ落としが終わったら、続いては水洗いで洗浄をおこなっていきます。
ここでもラインストーンやレースの状態に合わせて最適な方法で洗浄をおこなっていきますので、素材・汚れの状態によってはドライクリーニングを実施することがあります。
ファンデーションなどの化粧汚れや、食べこぼしなども繊維の奥から綺麗になります。
お店によっては水洗い洗浄工程後、洗濯のりののり付けを実施します。
のり付けは形を維持させて、プレス時にドレスのハリを出します。
シワや型崩れを防ぐだけではなく、衣類の表面をコーティングすることで汚れをつきにくくするという役割もあります。
こののり付けがされていると、もしも汚れが付着してしまっても、直ぐに落とせるようになります。
立体乾燥
そして綺麗になったベールを乾燥させます。ベールのように繊細でデリケートな素材は、衣類自体を傷めないために立体乾燥を実施します。
こうすることでシワになったり、縮んでしまったりといったトラブルを防ぐことができるようになります。
ベールについているラインストーンなどの素材にも注意して乾燥させます。
再シミ抜きをしながらプレス仕上げ
丁寧に洗浄、そして乾燥まで完了すると、再度シミの確認をしながらアイロンをかけていきます。
この段階でも残ってしまうようなシミに対しては再度職人が丁寧に染み抜きを行います。
ベールの素材に注意しつつ、残ったシミ汚れに最適なシミ抜き剤を見極めて丁寧にシミを取ります。
染み抜きもアイロンによるプレスも熟練の技術を持った職人が仕上げます。
丁寧に汚れを落として仕上げられたベールは、新品のようなやわらかな状態になります。
最終チェック
綺麗に仕上がっても最後のチェックまで気を抜けません。
この最終段階で最初にチェックしたシミはどこまで落ちているか、ほつれやシミは無いか、素材についているライトストーンが外れていないかなどの確認を丁寧におこないます。
これで、ウェディングベールのクリーニングが完了します。
ウェディングベールを保管するときの注意点
ベールもドレス同様に傷みやすい素材です。
直射日光や蛍光灯の下で長時間置いてしまうと変色の原因となってしまうので、必ず風通しの良く陽の当たらない収納スペースに仕舞っておきましょう。
ベールの場合、ハンガーに吊して保管することも可能です。
畳んで保管する場合は、他の衣類等で潰れないように収納ケースに入れて保管することをおすすめします。
ベール着用後は必ずクリーニングに出しましょう。
目に見えなかった飲み物や化粧の汚れというのは、長い年月が経過することで浮き上がって目立つようになってしまいます。
こうした汚れがついたままになっていると、せっかく丁寧にしまっておいても、カビや虫食いの原因になってしまいます。
最初にクリーニングに出してから、保管用のケースや桐の箱にしまって保管しましょう。
クリーニングから戻った際にビニールに包まれている場合は、湿気がたまりやすくなってしまうのでビニールを取ってからしまいます。
収納の際には防虫剤や除湿剤を入れておくと安心ですが、定期的なチェックも忘れないようにしましょう。
防虫剤や除湿剤のチェックの際には、陽の当たらない風通しの良い空間で干す必要があります。
干すときはレース部分やついているビジュー、ライトストーンに注意しながら干しましょう。
できればドレスと一緒にクリーニング・保管を
もし、ドレスと一緒にクリーニングに出すということでしたら、ベールのような付属品もドレスと一緒に真空パックに入れて保存をすることが可能です。
真空パックなどの長期保存パックの場合は約10年間手入れが不要となっています。
カビや虫食いだけではなく、湿気や型崩れからもベールを守ってくれます。
ドレスと一緒にクリーニングに出して、一緒に保管をするのであれば、真空パックという方法もおすすめです。
まとめ
ドレスと同じくらい結婚式で重要な役割を果たすウェディングベールは、細かい刺繍が入っていたり、スパンコールやビジューなどでキラキラしていたりなどと丁寧に作られています。
式が終わって長期間の保管をする場合は、きちんとクリーニングに出してから、正しい方法で保管するように心がけましょう。
変色を避け、丁寧に保管すれば、ドレス同様に自身の子どもが大人になった時に着用できる状態を維持できます。
正しい方法をチェックして、大切に保管しましょう。