ブライダルインナーはクリーニングできない?自宅でできる型崩れや汚れの洗濯方法
2020/09/21 豆知識
ウェディングドレス専用の下着であるブライダルインナー。ビスチェ・ニッパー・ガードルなどのタイプがあります。
ドレスのコンセプトに合わせてレースやリボン、刺繍などが丁寧に施されているので、使用後は生地や装飾を傷つけないように洗いたいところです。本番前の試着で汗が気になった際も、式に備えて清潔な状態にしておきたいですよね。
でもじつは、クリーニング店では、法律の規定によりブライダルインナーのクリーニングを受け付けられないケースが多いです。では、汚れや型崩れが気になったらどうすれば良いのでしょうか?
ブライダルインナーのクリーニング事情と自宅でのお洗濯のコツを、プロの目線から解説します。
クリーニング店でブライダルインナーは受け付けていない?
さまざまな衣類をお洗濯できるクリーニング店ですが、なぜブライダルインナーのクリーニングを受け付けないお店があるのでしょうか。クリーニング店の事情からお話します。
下着のクリーニングには厳しいルールがある
クリーニング店には、正しい営業を行い、お客様に満足してもらうために守るべき法律があります。それが、「クリーニング業法」です。
クリーニング業法では、下着のクリーニングについて厳しい決まりが設けられており、普通の衣類と同じようにはクリーニングできないことになっています。
具体的に言えば、下着のクリーニングは指定工場で行い、100度のお湯で洗うことが求められます。これは、下着がクリーニング業法の「消毒を要する洗たく物」に該当するためです。タオルやおむつなどもこの中に含まれます。
参考:http://www.jdp.or.jp/sp/law/pdf/hou.pdf
ブライダルインナーも下着の一種だと考えられるため、このルールに則って洗濯する必要があります。しかし、デリケートな生地や装飾品がたくさん付いたブライダルインナーを熱いお湯で洗うのはリスクが大きいため、扱わないお店が多いのです。
ブライダルインナーは家庭でも洗える
協和クリーニングでも、パニエは可能ですが、ブライダルインナーの取り扱いはありません。
ウェディングドレスと同じく、晴れの日を演出してくれたブライダルインナー。そんな大切なお客様のブライダルインナーを、リスクを知りながら洗うことはできないためです。
ブライダルインナーは、クリーニング店ではなく自宅でも洗濯できるため、クリーニング店に出す必要はありません。ちょっとしたコツや注意点はありますが、ホームクリーニングで型崩れも心配せず、汚れを落とすことも可能です。
家庭でできるブライダルインナーのクリーニング
ブライダルインナーを型崩れなくキレイに仕上げるためにはいくつかのコツがあります。ここで紹介するコツは普段お使いの下着類にも応用できるので、ぜひ日頃のお洗濯でも試してみてください。
洗濯機の利用も可能
ブライダルインナーは、洗濯機で洗うことができます。洗濯機を使う際には、必ず洗濯ネットに入れて洗いましょう。その際には、パッドは外して洗うのがポイントです。
また、洗濯ネットは目の細かいメッシュのものを選び、サイズも大きすぎず小さすぎないものを使いましょう。
留め具などが引っかかり、破損するリスクを減らすためです。また、水流は弱めを、もしくはコースの中から下着を洗えるものを選びます。
頑固な汚れはつけ置きとブラシで
ウェディングドレスを着るときには、デコルテのトーンを整えるために胸元もメイクをします。そのため、汗や皮脂のほか、メイク汚れなどがインナーに付いてしまうこともあります。
普通に洗濯しただけでは落とし切れない頑固な汚れが残ってしまうことも。そんな頑固な汚れは、お湯でつけ置きをして、汚れ部分はブラシでこすって落とすようにしましょう。
つけ置きの際は、ぬるま湯の中に中性タイプの洗濯洗剤を溶かし入れしましょう。温度が熱すぎると生地が傷んでしまい、低すぎると汚れが落ちないので、30度以下程度がベストです。
つけるのは5分程度でOKですが、汚れが落ちていないようならもう5分ほど置いてみましょう。なお、汚れが落ちないからといってもみ洗いするのはNG。型崩れの原因になります。
形を整えて保管
洗濯後は、風通しの良い場所で陰干しして完全に乾燥します。干すときも保管時も、直射日光には当てないようにしましょう。これはウェディングドレスも同様です。
パッドのような凹凸のあるものは形を整えて、潰さないように保管しましょう。
ブライダルインナーは自宅で洗って清潔に
ブライダルインナーは、ウェディングドレスと同じように大切にしたいもの。保管する前にはキレイに洗って、劣化を防ぎましょう。
ドレスとは違い、ブライダルインナーは自宅でも洗えるので、コスト面でも安心です。注意点を守って洗えば、型崩れや傷みなども心配もほとんどありません。
自宅で洗えるものは手軽にホームクリーニング。自宅でできないウェディングドレスなどのクリーニングはプロに任せる、これが衣類にも家計にも優しいクリーニングです。