ウェディングドレスの保管方法と収納のコツ
2021/09/06 豆知識
自分だけのオーダーメイドの大切なドレス、大切な思い出としていつまでも綺麗に取っておきたいものです。
ですが、正しい方法で保管しておかないと、年月が経過した時に傷んでしまったり、虫食いや汗染みが発生しまったりとトラブルの原因になってしまいます。
今回は正しい保管方法と、大きくてかさばってしまうドレスの収納・保管のコツについてご紹介していきます。
ウェディングドレスの購入を検討されている方は、是非参考にしてみてください。
ウェディングドレスの保管方法
ウェディングドレスを保管する上で注意したいのが変色やカビの発生です。
これらを防ぐためには直射日光や蛍光灯を含む室内灯の当たらない、風通しの良いスペースで保管します。
共通した風通しの良い陽の当たらないスペースでの保管は共通ですが、挙式前と後で注意点がありますので、注意が必要です。
挙式前の保管方法
ドレスが届いて結婚式まで自宅で保管するのであれば、まずはビニール袋を外します。
ビニールは通気性が非常に悪いので、湿気が溜まりカビの原因になります。
外したら、汚れないようにドレスカバーや布に包んでから、直射日光や蛍光灯などの室内灯が当たらない、風通しの良いスペースに吊します。
この時シワにならないように注意しましょう。
この方法はどのドレスのデザインも共通した保管方法ですが、もし特別な指示がある場合は品質を保つためにも必ず従うようにしましょう。
挙式直前でシワ取りのためにスチームを当てたいという場合は、必ず裏側で試して問題がないか確認してから実施し、ビーズや刺繍は避けて当てます。
クリーニング店によっては、挙式前の短期間も綺麗に保存できる長期保存が可能なパックが利用できる場所もあります。
そうしたパックは袋も頑丈で直射日光や蛍光灯に当たらなければ変色の心配も要りません。
準備が忙しくてドレスのことに気が回らないようでしたら、こうした長期保存パックを活用するのも良さそうです。
ただし、長期保存パックは畳んだ状態での保存となりますので、タタミジワが付いている場合もあるため、挙式前にはハンガーに吊って確認しましょう。
挙式後の保管方法
挙式後のドレスは1週間以内にクリーニングに出す必要があります。
時間が経過すると汚れが落ちにくくなったり、汗のシミが出来てしまったりするので、1週間以内、極力早くクリーニングに出すように心がけておきましょう。
ここでクリーニング店もウェディングドレスのクリーニングを実施しているお店を選ぶ必要があります。
ドレスのクリーニングができるお店は、専用の設備も技術も整っているので、クリーニング後に5年、10年と時間が経過した時の状態に差が出ます。
クリーニングから戻ったドレスにビニールがかかっている場合は、ビニールを外します。
通気性が悪くカビの原因になるのは前述しましたが、ほかにも虫食いの原因にもなってしまいます。
ビニールから取り出したら、通気性の良い陽の当たらないスペースで干して湿気を取っておきます。
その後、クローゼットに吊して保管するのでしたら、布ハンガーなどを使って跡が残らないようにして、不織布のカバーをかけておきます。
ボリュームがあったり、吊すと床についてしまうようなドレスは箱に入れて保管します。
保管の際には桐箱やドレス収納用の箱を使用し、湿気が溜まらないよう除湿剤や防虫剤をいれましょう。
ドレスを畳んだ時に、折り目に紙を挟むとシワを防ぐ事が可能です。
ドレスをクローゼットに吊す場合も、箱にしまう場合も定期的に陰干しすると、長期間綺麗な状態を維持することができます。
ここまでウェディングドレスの一般的な保管方法をご紹介しましたが、クリーニング店や購入したお店から保管方法に関する指示がある場合は、必ずそちらに従うようにしましょう。
ウェディングドレスの変色原因とは
ウェディングドレスや衣類を長期間保管しておくと、黄色や茶色に変色することがあります。
これは空気中に含まれるガス、着用時の汗や皮脂汚れ、湿気によるカビ、蛍光灯などによる日焼けなどさまざまな原因があります。
日焼けは光の無い暗いところで保管すれば予防できますが、それ以外は常に空気に触れているため、変色リスクはあるのです。
ウェディングドレスの変色を予防するのは、空気に触れないこと、光に当てないことなのです。
クリーニング店によっては長期保存パックも可能
クリーニング店ではドレス専用の真空パックや長期の保存パックが利用できます。
こうしたパックは変色リスクの空気に触れることなく、長期間綺麗な状態で保存でき、定期的に干したりなどのお手入れが不要なのも魅力です。
自宅でのウェディングドレスの収納のコツ
自宅でウェディングドレスを保存する際は、定期的に干したり防虫剤や除湿剤の交換が必要となります。
その為、収納の際にドレスを入れた箱の上に物を置きすぎてしまったり、見つかりにくい場所に吊すなどを避けるのがポイントです。
もうひとつウェディングドレスを収納する上で活用したいのが、クリーニング店などで提供している『長期保存パック』です。
箱に入れたりクローゼットで吊したりと、どうしても大き目の収納スペースの確保が必要です。
防虫剤や除湿剤も定期的に入れ替えの手間があったり、ラインの崩れに注意したりと着用する機会が少ないのに大変です。
さらにアレルギーがある方は防虫剤の使用ができない場合もあるので、定期的な手入れの手間が増えます。
スペースを確保するために、トランクルームや実家などに保管することも出来ますが、定期的なお手入れは忘れがちになってしまいます。
ウェディングドレス専用の長期保存パック
クリーニング店によっては『長期保存パック』として、ウェディングドレスを長期間、お手入れ不要のパックを提供しているお店もあります。
長期保存パックは、高品質なフィルムの袋にドレスを畳んで入れ、空気の代わりに窒素ガスや脱酸素剤を入れて密封する方法を採ります。
こうした保管方法は、コンパクトに保管ができる上、湿気を防ぐのでカビや虫食い、シワや変形の心配が必要ありません。
袋越しでも蛍光灯や日光にあててしまうと変色の原因となってしまうので、収納する際は光の当たらない場所での保管が必要です。
こうしたパックを活用すれば、定期的なメンテナンスのスパンも長くなりますので、箪笥や押し入れの奥に収納してしまっても、取り出して干しにくいといった問題が起きません。
真空パックと窒素ガス封入型
長期保存パックの保存はガスを入れて保管するものと、布団圧縮のように空気を抜いてぺたんこにするものと存在します。
空気を抜く方法の『真空パック』はスペースの確保はできますが、ドレス自体をぺたんこにしてしまうため、シワや型崩れになりやすいため、お勧めできません。
窒素ガスを入れる方法は、脱酸素状態でドレスをふんわりと畳んで保存するため、シワや跡は残りにくく、綺麗な状態を維持しやすいです。
長期保存パックを検討されるのであれば、窒素ガス封入型を選びましょう。
真空パックでウェディングドレスを保管していいの?
ウェディングドレスの真空パックでの保管は可能ですし、通常の保管方法より手間が少ないのでおすすめの方法のひとつです。
真空パックでの保存で注意しなければならないのが、必ずウェディングドレス用の真空パックで保管するということです。
真空パックでの保管が可能というのは、あくまでもウェディングドレス用の真空パックです。
自分で布団圧縮用の真空パックに保存してしまうと、型崩れや破損、シワの原因になってしまいます。
さらに、ドレスには装飾品がついており、そうした装飾品が袋を破損させてしまう場合があり、真空の効果がなくなってしまいます。
基本的にウェディングドレス用の真空パックというのは袋自体が頑丈にできています。
ドレス用の袋を使わずに袋が破損してしまっては、湿気が溜まりカビや虫食いの原因となってしまいます。
窒素ガス封入型がオススメ
空気を抜いてぺたんこにする真空パックではなく、窒素ガスを注入するタイプの真空パックは、何年経過してもふわっとしたデザインをそのままに綺麗に維持することが可能です。
特にドレスの保存にこだわっているようなクリーニング店の場合は、ガラス繊維を使用して酸素の浸透を防ぎ、約10年の長期間の保存を可能にしています。
保存袋は丈夫な素材ではありますが、無理な力がかかったり、鋭利なものにひっかけてしまえば、空気が入って真空状態ではなくなってしまいます。
パックに空気が入ると長期保存の効果は大きく落ちてしまいます。
袋の取り扱いにも十分注意しましょう。
母から娘にと受け継ぐということも可能ですので、保管の際はこのような『窒素ガスによる長期保存パック』活用してみましょう。
まとめ
ウェディングドレスの素材は大切に扱わないと虫食いやシミ、汚れ、カビの原因となってしまいます。
吊す場合も箱にしまう場合も共通しているのが、ビニール袋から直ぐに取り出し、直射日光を避けた風通しの良い場所で湿気を取ってからの保管です。
吊す場合も箱にしまう場合も、日光や室内灯が当たらず、風通しの良い場所の保管をします。吊す場合は不織布の布をかぶせ、箱の場合は桐などの保管に向いているものにしまいます。
また、自宅で保存する場合は定期的に干したり、防虫剤や除湿剤の交換が必要になるので、箱の場合は収納時に上に物を置きすぎたり奥に仕舞い込まないように、注意が必要です。
真空パック保管の場合は、パックに傷がつかないように、直射日光を避けて収納するだけなので、手間も少なく済みます。
長期保存パックを考える場合は、型崩れの少ない、窒素ガス封入型の真空パックがお勧めです。
大切なウェディングドレス、保管に注意していつまでも綺麗な状態を維持しましょう。